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barcarole

大作からB級まで、たまにミーハー、たまに毒舌な感じで感想を綴っています。
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  • 04/30/04:17

王の男 King And The Clown

イ・ジュンギの流し目にやられて見てしまった一作。

微妙…。
超微妙…。


超個人的な意見ではありますが、割と駄作に近い気が…。

いや、綺麗ではあった、イ・ジュンギ。確かに。
でも、ある人が美しいかどうかって、動いてる時のその人にどこまで目を惹きつけられるかだと思うのです…。
イ・ジュンギは確かに綺麗だったけど、何もかもが綺麗なわけじゃない、っていうか、寧ろ、男くささがあまりにもないだけに、逆に気持ち悪かった…。
きっと、普通に男性としての性を感じさせる役なら、もっと綺麗に見えるんだろうなー。


ストーリー…。
暗い。
ドン暗の一言。

チャンセンとコンギルの関係も微妙。
芸人として芸に命を賭けてるのかもしれない。んで、芸人としてそこまで生きるからには、きっと、相方って本当に大切な存在なんだろうとは思うけど。
でも、覇王別姫のレスリーのあの熱演を見た後、これを見て、果たしてそこまでのものを感じられるか、と問われると…。
あれはまぁ別格だけどー…。

チャンセンについて。
明るくて真っ直ぐで、なんちゅーか、青春漫画の熱血主人公みたいです。おかげでまぁ、感情移入出来ないことこの上ない…。
苛立ちや怒りを感じることはあっても、なんだろう、鬱屈したものがあまりに無いというか…。
苦悩する姿があんまり見えないので、「ふーん」と言う印象にしかならない。あと、いくら芸人とは言え、そしていくら芸風があれとは言え、王宮の中でまで蓬髪でいる意味とは一体…。
そもそも、途中で違う道を歩むことを決めたコンギルの為に、宮廷に残る意味も分からない。
これはあれよ。覇王別姫ではきちんと、物凄く深く描かれていた、相方2人の愛情、感情の交流って部分が薄すぎるせい。
2人がどう知り合ったのか、どう生きてきたのか、そこのドラマが薄すぎて、そこまでコンギルの為に動いてやる気持ちが分からない。なので、中に入り込めない。

コンギル。
もう超微妙…。本当に微妙。
こんなに重要な役どころなのに、何この消化不良感。
流れ流されて生きているだけに見えて仕方ない。言っちゃなんだけど、女の腐ったの、というか…この表現微妙だな。でも、見てて苛々し通しだった…。
「(゜Д゜) ハア??」みたいな…。
沈黙で語る程の演技力があるとは思えないので、幾ら何でももうちょい台詞増やしてやったほうが良かったんじゃないのか。
あんな暴君を目にしても、まぁ、あの葛藤とか苦しむ様を見て、手を離せなくなっちゃう気持ちは分かるんだけど。
でも、芸に生きるなら相方を選ぶべき。そうじゃないなら、もうちょい、能動的に動くってことは出来ねーのか?
王を諌める気概も感じられず、ただただ請われるままにそこに留まる。
流れ流され…って、なんか微妙すぎないか? うち的にはかなり微妙だったけど…。

暴君ヨンサングン。
意味不明。
いや、屈折しちゃったのは分かるよ。母親が、父親に毒殺されるってのは、そりゃトラウマもんだろう。
でも、その屈折した行動がもうちょいきちんと、そのトラウマにリンクされていても良かったのでは?
先王の作った法に縛られて生きる、その不自由さは描かれているけれど、もう一歩踏み込んで、「聖君と呼ばれる先王、政治は素晴らしくとも、母親を殺した男」に対する複雑な心境ってものを描いてほしかった。
単に「出来の良すぎた父親」に反抗的な息子ってだけじゃ、幾ら何でもドラマが足りないだろうと。
そして更に突っ込みたい。
一体、コンギルの何がそんなに良かったのか?w
どう考えても機転が利いてるのはチャンセンのほうだろうと思うんだけども…。
いや、最初のシーンではコンギル頑張ってたけどさ。でも、その後の流れを見て、どう考えても、コンギル相手にあそこまで、王としてではない自分を曝け出す意味が分からない。


嗚呼消化不良…。
ふとっちょおじさん、チョソンだけが辛うじて好演していた印象があるけれども。
彼の信念だけはまだ理解可能です…。


全体的に、まず、宮廷映画にありがちの豪華さが足りないw
これは中国の歴史ものを見すぎたせいかもしれないけども、色彩は華美だけど、どうも宮廷そのものの威厳というものが足りないような。建物ちっちぇーし。
人海戦術?!と突っ込みたくなるような、中国の大作と比較してしまうのがそもそも間違いなのかもしれんけどw

愛妾ノクスにしても、髪型だけは「す、すげwwww」と思ったけど、衣装自体はそんなでもなかったしなぁ。
日本人のわたしとしては、色彩が華美なだけの衣装は綺麗とは思えない。
素材そのものの質感とか模様があまり印象に残っていないし、イマイチ宮廷モノ独特のけばけばしさに欠けるというか。
歴史ものとしても、歴史そのもののもっと大きな流れが感じられず、単に宮廷の中だけで話がある程度完結してしまっているせいで、壮大さが全くない。
宮廷が舞台なのに、ドロドロした関係があまりドロドロしてないっつーか…。
なんだろう、一言で言うと、「肌に合わない」って感じかなー…w


まぁ、あれです。
大奥の豪華さ、ドロドロ加減、HEROとかの壮大さ、練りこまれたストーリーに慣れてしまうと、何もかもが中途半端。
イ・ジュンギの美しさだけが救いかと思いきや、そのイ・ジュンギの印象の薄いことったら…。


ついでに言うとー。
劇中での、チャンセンとコンギルの芸、これっぽっちも面白いとも凄いとも思えなかったwwwwwwwww
これかなり致命的じゃ?w
風刺というのは時代・国に関係なく普遍的に庶民に人気のものだとは思うんですけどもー。その風刺自体も、元々の暴虐があまり描かれていないせいで、「ふーん…」ってレベルだったしなー。
あと、訳の問題かもしれんけど、言葉が汚い。そして下品。本当に下品。
芸そのものが下品すぎて、普通にちょっと引いた…。
「いや、普通これは笑えんしょ…」とか思いながら、延々と劇中劇を見せられるのはキツイ。

全体的にチープな印象。
なんでだろう…?
やっぱあれか、作りこみの浅さかなーと思いますが…。
セットとか風景も大して綺麗とも思えなかったしー…。正直、壮大さなら中国の圧倒的勝利ですしー。細やかな美術の見せ方は、寧ろ、丁寧に作りこまれた邦画のほうが美しい。
ストーリー自体も、エンターテイメントに走るならそっちの方向に、感動とか思想的なもの入れるならそっちの方向に、もう2歩か3歩くらい進めて、きちんと深みのあるストーリーにしてから映画にするべきじゃねーかと。
PROMISE見た時の、「( ゜д゜)ポカーン」って気持ちを思い出しました…。
しかも、PROMISEはそれでも、映像美にとことん拘っている分だけ、まだこれよりは見れたかな。
…ま、PROMISEのほうは、文句のつけようもないくらいに、ニコラス・ツェーが本気で綺麗だったってのもありますがgggg…。


韓国語の響き自体がそもそも好みじゃないわたしには辛い2時間でした…。
ストーリーも中途半端、美術も中途半端、演出は肌に合わず…。

韓流以前の問題として、映画自体の出来が微妙だと思いました…。
あー疲れた。

じゃ、最後に一つだけー。
ハングルが頒布されたのが1446年、この映画の舞台は大体16世紀初頭。そこまでハングルは行き渡っていたのか? 庶民の間では広まったらしいけども、官僚階級の間では広まるのがかなり遅かった、と聞いたことがあるよーなないよーな…。
そもそも、当時の識字率を考えると、なんでコンギル達が字を書けたのかも謎w

( ´,_ゝ`) …。
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