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barcarole

大作からB級まで、たまにミーハー、たまに毒舌な感じで感想を綴っています。
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  • 04/30/03:39

HERO 英雄

賛否両論あると思います。
でも、わたしは、この映画、かなり好きです。

マギー・チャンラヴ。



まず、マイナスポイントから。
話が長い。
いや、ストーリー自体は短いんです。
で、それを引き伸ばしている。
だから、途中ちょっとだるい。
っていうか、2度目はツッコミながら観れたので全然途中で飽きたりはしませんでしたが、初めて観た時は、途中のアクションシーンで寝そうになりました。
チャン・ツィイーがあまり好きじゃないので、尚更。

アクションシーン。
微妙です。
ワイヤーアクションだらけで、最初は楽しかったんですが…。
長空と戦うシーンはキレイです。
凄く楽しめます。
あの槍のしなり、サイコーです。
でも、毎回毎回ワイヤーアクション+スローモーションの繰り返しなので、3回目の戦闘シーンでは確実に眠くなります。
いえ、わたしはマギー・チャンが好きなので寝ませんけどね。


それにしても、あの青いシーンでの無名と残剣との戦いには思わず爆笑しかけました。
っていうか、空、飛ぶなよ。
まだ超人的に宙を舞い、壁を蹴り、柱を蹴り、あっちこっち飛び交いながら戦うくらいなら、「お前ら、重力はどうしたよ」とか思いつつも普通に楽しんで観られます。

しかし、空を飛んじゃいかんだろう。

 水面からジャーンプジャーンプ、しかも足じゃなく剣先で…。
おいおい、人を刺せる剣なんだから、水面だって刺せるだろうよ。
大体、何がどうなって、何にぶちあたって跳ね返ってるんだ?


そして、これはお決まりのパターンなんですが、秦王が妙に強い。
おいおい、だったら身の回りをあんなよわっちい護衛で固める必要なんてないから。

寧ろ邪魔じゃね?



いえいえ、この映画、わたしは好きですよ~。
アクション、全体としてのストーリーを観ちゃいけません。
個々のストーリーを観るんです。



まず、マギー・チャンが美しい…。

 無名が秦王に語る嘘っぱちの赤い場面ですが、わたしはあのストーリーが大好きです。
嫉妬に狂うマギー・チャン。
嗚呼なんてキレイなの。
赤い衣装のマギー・チャンが、一番きつい顔立ちで、本当にキレイです。
あんなつり目で気の強い美女になら、残剣も殺されて本望でしょう。

それにしても、あの赤いシーンはツボです。
わたしのツボにジャストミートです。
だって、長空と一夜の過ちを犯してしまった飛雪。
以来、一緒に住んでるのに口もきかない残剣と飛雪。
でもって、如月は残剣にラヴ。
長空が殺され、遺言で「飛雪~、俺の敵は君がとってくれ~」とか言われた飛雪が、無名と戦うことを決意。
挙句、嫉妬に狂った残剣は、飛雪にバレること前提で、如月を襲ってやることやっちゃった上、如月に「出て行け」とかほざく。
最後に、残剣がぷすっと飛雪に刺されちゃうなんて、あぁ、もう、わたしはメロメロです。


色の使い分けが素晴らしく美しいです。
それぞれのシーンに合わせて、風景まで全部同じ系統の色で揃えられた画面は、まるでプラズマテレビのCMのよう。
…いや、すっごくキレイなんですって、ホント。
それに、この映画全体が嘘っぱちだの、想像(ていうか妄想)だの、真実だのってシーンが繰り返し流されるので、理解を助ける上でも、色の使い分けというのは上手い方法だなぁと思いました。
ま、次に同じタイプの映画を観ても、さほど感動はしないと思いますけど。

それにしても、中国の風景っていうのは綺麗ですね。
湖のシーンは笑ったけど、湖の風景は非常に美しくて驚きました。


それにしても、登場人物は皆、非常に高潔で高い理想の持ち主ですね。
秦王を暗殺する、という目的の為に、死なないだろうと思っていたとは言え、命を賭けた長空と飛雪の覚悟に拍手。
命に関わると言うのに、秦王を殺す為だけに、避けられるハズの剣の前に敢えて身を投げ出すというのは、普通は出来ないでしょう。
反射的に避けちゃうだろうなぁ、避けられるもんなら。
それを避けずに受け止めるんですから、彼らの強靭な意志には感嘆。

しかし、それ以上に、残剣の思想には拍手を送りたいですね。
天下」。
この一言に籠められた彼の思想には、考えさせられました。
為政者としては、広い視野をもって、この世界が真に平和になる為には、と考えるのは当然です。
ですが、それを推し進めることは、誰かの権益を損なうことになる。
或いは、生まれた国すら滅ぼされることになってしまう。
そうなった時、それを恨むのは当然です。
自国を守ろうとするのも当然。
けれども、本当に誰もが平和な状態に在る為には、自分も犠牲を払わねばならない、と考える残剣。
大切なものを失ってしまうかもしれないというその時に、その境地に達したというのは、凄いことだなぁと思いました。
どっかの国の指導者だの大統領だのに、爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。

どちらが正しいとか、そういうのは観る人によって答えは違うでしょう。
でも、その疑問を持った、という事が凄い。
いつの時代も、そういう大きな視点で物事を考える人間は少ない、というのが、この映画で表現されていることなのかなぁ。

ただ、普通は無理ですよね。
だから、残剣が殺されてしまったのも仕方がないことなのかもしれません。
それにしても、残剣を殺してしまった後の飛雪が切ない。



残剣で、もう1つ良いと思ったのが、この台詞。

「心も剣も、飛雪からは離れない

うぅぅぅ、こんなこと、言われてみたい!
…かどうかはともかく、なんて良い男なの、残剣!
そりゃ飛雪も惚れるわけです。
如月もか。
あーんな若くてカワイイおねえちゃんに熱狂的に愛されていても、飛雪への一途な愛を貫いた残剣は、イイ男だと思いました。
「信じてくれ」と言いながら、自分の心を証す為に飛雪の剣の前に身を投げ出すシーンでは、思わずばたばたしてしまいましたよ。

でもね、それによって飛雪は確かに残剣の心を信じたかもしれないけれども、好きな女を一人ぽっちにしちゃうなんてヒドイ。
それとも、自分を殺せば飛雪は自分の後を追うハズだ→「心も剣も、飛雪からは離れない」ということ?
だったら…。
おいおい、なんてヤツだ、残剣!!


この映画、無名が主人公のはずなんですが、観終わった今、印象に残っているのは残剣と飛雪のシーンばかりです。
皆さんも、この映画を観て、マギー・チャンの美しさに打たれ、残剣の男前っぷりにメロメロになってください。
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