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barcarole

大作からB級まで、たまにミーハー、たまに毒舌な感じで感想を綴っています。
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  • 04/30/03:37

ディパーテッド The Departed

あの名作、インファナル・アフェアのハリウッドリメイク版…!!
ようやく見ました~w


ストーリーは、相変わらず濃い…。
2の要素を上手く取り入れつつ、1を主体にした感じのリメイクですがー…上手いことは上手いんだけど、流石に、あれを1本にするのは相当大変ですよねー…。

元のインファナル~のほうは既にレビューを書いているので、詳しく言及はしませんけども…。

まず、意外と良かった、ディカプリオ。
脚本に助けられている部分もあると思うけど、丁寧にレオの苦悩が描かれていて、あのいっちゃってる感じがなかなかナイスです。
これは寧ろ、インファナル~1よりも丁寧に描かれていたかも? トニーも好きですけどもー、今作のレオの演技かなり良かった。意外と、と言っては失礼ですが…w

それに比べて、マット・デイモン…。可哀想すぎる。
何が可哀想って、なんつーか…まぁアンディのあのハマリっぷりに比べて、どうも影が薄いというか…。
演技が駄目とかじゃなく、もうこりゃ多分脚本の問題。駄目ぽ…。


インファナルでは、正義を希求しながら潜入捜査官として悪の道を歩み、その中で精神的にバランスを崩して薬物に依存しがち、それでも正義だけは忘れない、というトニーの苦悩は勿論丁寧に描かれていて、そこはまぁ今作にも通じるものはあるかと。
ただ、前回、「自分は確かにマフィアの息子。でも、それでも、自分は正義を貫きたい」というトニーの気持ちが、特に2で凄く深く描かれていてー…。
だからこそ、潜入捜査官をもう辞めたい、と言いながらも、命を燃やすようにして歩み続けるトニーに、涙を誘われる部分があったんですけども。
確かに、はっきり言葉に出すだけが全てではないんだけどね…。
レオの苦悩は確かに丁寧に描かれていたけれど、どうしてそこまで警察官になりたかったのか、という部分が弱すぎる。どういう環境に自分がいて、どうして警察官の道を選んだのか。そこって、かなり核になってると思うんだけどねー。


それと、マット・デイモンのほうは更に酷い…。
インファナルのほうで、アンディがあんだけ!! あんだけ、悪人として組織のボスに対して忠実に動きながら、保身と正義の間で揺れ動いて…っていうとこを熱演してたのにー…!!
今回のマット、ひたすら保身に走ってるんじゃん。自分の為にしか動いてないんじゃん。
苦悩が見えない。
最後、「子供は?」って聞いた辺りは一瞬ちらっと可哀想だなと思い、その後更に、「あ、本当に可哀想かも…」とは思ったけど。
でも、彼自身の信念の揺らぎのようなものが見えなくて、そこにかなり幻滅しました。


それとー…。
ジャック・ニコルソン、相変わらず顔怖すぎ。
もう、彼の顔を見ると、どうしてもシャイニングを思い出してしまって、怖くて堪らないのですが。あの顔でどうやって、コメディとか出るんだろ。
「目、いっちゃってますけど…」と突っ込みたくなること頻り。


唯一インファナル~より良かったなーと思ったのは、恋人役の精神科医ね。
彼女の存在は、かなりインファナルより扱いも良かったと思うし、そう動く必然性というか…ストーリーの中にきちんと絡んでいて、そこは良かったなと思います。
いやなんつーか、「お前同棲するくらいの仲の彼氏いるくせにそれかYO」とは突っ込みたくて仕方なかったけど。
よく考えると羨ましすぎるぞ、マットとラブラブで、挙句レオをツマミ食いって…(ぇ。
…いや、あのー…でも、ストーリーにはちゃんと絡んでた。少なくともインファナルのほうの医者よりはww
インファナルじゃ、女ってだけでもう存在感浮きまくりだったしね…。
ただ、アンディが(というより、2のほうだからエディソンが)ボスの女に惚れて、云々…→インファナルな道まっしぐら、って辺りのドラマは当然綺麗さっぱりなくなっていて、その分ストーリーはシンプルかつまとまってはいたけどもー…。
あの濃厚さがなくなって、ちょっと寂しい気もしましたがw
でも、そもそも、連作前提の映画ってどうなんだろう?wという気もするので、一作できちんとまとめている点だけは評価したい…です。


総評…。
ジャック・ニコルソンの存在感でかすぎ、顔怖すぎ(ぇ。

(。-`ω´-)ンー…。

インファナルの大ファン!って人は見ないほうが良いかもしんない。
「ちょ、おま、アンディをそんなことにすんなー!!!」みたいな怒りはちょっとある…w
これからどっちか見ようかな、って人には、本心を言えばインファナルを見て欲しい。ストーリーは粗いけど、重くて深い。
あと、因果応報というか…そこら辺の感性は日本人にも共通して流れるもので、見ていて安心感がある気がします。
ディパーテッドのほうは、本当に単純なクライム・ムービーみたいになっちゃってて、人間の描き方の深みが足りない→そこそこは面白いけど、そこそこ。

ただ、インファナル~のほうもー…まず、アジア系の映画を見ない人には辛いものもあるかもw おっさんがとにかく多いしねー。
あと、人間関係は、明らかにインファナルのほうがウェットな感じなので、そこら辺は好みの分かれるところかも。
欧米人の俳優の顔のほうが、見分けつきやすいってのは確かにあるので(ぁ、ハリウッドの大作メインに見るような人には、文字通り、ハリウッドの大作・ディパーテッドのほうをオススメしますが…。

でもなー…やっぱり、インファナルのほうが全体的に好みです。
特に、2で描かれていた、ヤンのほうの家庭の事情とかの辺りは、本当に好きだったのよー…!
壊れ方が悲惨な3の要素はディパーテッドにはなくて、その点、ディパーテッドのほうが心に優しい気もするけどもwwwwww
終極無間は酷かったもんな…アンディ、アンディ、そこまで壊れちゃうの…?・゚・(ノД`;)・゚・って感じでしたから…。

まぁ、インファナルの1よりは、ディパーテッドのほうがまだ後味がいいです。
良いけど…仏教観というか、無常観というか…インファナルの方で、根底にある超重要な要素がすっぽ抜けてて、そこら辺は普通に「うーむ…?w」と疑問でしたが。
でも、変にこう、「BUDDHA」~みたいな欧米人から見た不思議な宗教・仏教~みたいな要素が入ってないだけマシかも。
妙な東洋趣味が映画に入ってくると、向こうの人にとっては普通なのかもしれないけども、日本人が見て、「なにそれギャグですか?」みたいになっちゃいがちだしねー。


あ、あと、ディパーテッドのほう見てて思ったこと。
アイルランド人ってそんな差別されてるのか…。
よく映画見てると、黒人は勿論、プエルトリコ系とかヒスパニック系が差別されてるってのは感じるんだけど。マフィア映画っていうと、ゴッド・ファーザーのイメージが強すぎて、どうしてもイタリア系を想像しちゃうしな。
アイルランド訛りとかよく分からんので、そこら辺はちょっと残念でしたー。
そこら辺が分かったら、きっともっと面白かっただろうになー。
インファナル~のほうでは、民族はまぁ当然一つで、その中での争いだけどもー、どうしてもアメリカ映画は民族とか人種の問題が表面に出てくるよね。
掘り下げ方というか、そもそもの設定がそんだけ違うわけで…こっちはこっちで面白かったんだけど。


でもな、やっぱ、インファナルに比べて…何かが足りない、何かが薄いのよ…。

レオかっこよかったけどね、久々に!w
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