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barcarole

大作からB級まで、たまにミーハー、たまに毒舌な感じで感想を綴っています。
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  • 04/30/00:44

名探偵コナン ベイカー街の亡霊

映画のレビュー、というか感想として、アニメ映画を扱うのはどうだろう。
ちょっとそんなことも感じつつ、それなりに感想を持ったので、ちょこっと書いてみます。


アニメって、凄く良いものだと思うんですよ。
まあ、毎日毎日アニメばっか観てるような子供だったら困るかもしれないけど、文字ばかりの本を読んで想像をたくましくするのとはまた別の、想像が、ある いは想像以下かもしれないし以上かもしれないけれど、とにかくビジュアル的に目の目にポンと置かれるってことも、十分に楽しみになる気がするのです。
この作品は子供向けということで、謎解きと子供に向けたメッセージ性の両立、という難しいテーマを抱えているわけですが、この作品はまあまあ成功なんじゃないかな、と思います。

アニメというのは、画面いっぱいに好きなキャラクターが動き回っていれば、まあ、ぶっちゃけそれで楽しいものです。
でも、子供に見せたいアニメ、というのは、単に面白いだけではなく、人として学んで欲しいこと、というメッセージを含んでいるものだと思うわけですよ。
友情とか、愛情とか、信頼、努力、そういったものって、アニメだからこそ見ていられるって部分がありますね。
ある程度リアリティを削ぎ取られているからこそ、陳腐にならないというか。

で、このベイカー街の亡霊。
親子愛を主眼に、慢心する子供への警鐘、そして信頼、というのが主なテーマなのでしょうかね。

親子愛、ということに関しては、若干の疑問が残ります。
どういう理由があっても、母親を殺す理由にはなりませんね。
恨むことも、思いを引きずり続け、縛られ続けていくのも、決して為にはならない。
そういう風に描いて、ジャック・ザ・リッパーが改心してくれるんなら、ストーリーとしてはヌルいけども、納得がいったと思います。
でも、死んでるし。
ま、所詮プログラムなわけですが…。

慢心する子供達が沢山出てきて、彼らは感覚体験型ゲーム(こんな表現で合っているのだろうか…)の世界に入り、そこで友情や信頼ということを学び取っていきます。
その作りは良いと思います。
最初は厭味で高慢、ホント、どうしようもない大人の小型版みたいだった子達が、自分達がゲームオーバーになる瞬間には、相手への信頼をいつの間にか身につけている、というのはあまりにお約束な展開ではありますが、安心して見ていられます。
尤も、イチバン病んでいそうだった子って、結局何も体験してないんだよね…。

信頼。
これ、人間関係においては凄く大切なことですが、それを、この子達は持っています。
それは良いんだけど、信頼に足るものというのが、本当にこのストーリーのコナンの中にあったのかな。
歩美ちゃん(だっけ?)とか哀のように、普段からコナンを知っている子達なら、勿論何の問題もないんですけど。
まあ、流石にそれは無茶だと思ったのかなぁ、飽くまで悪ガキ連中が「頼むぜ」って言う相手が、イチバンの悪ガキなのは。


えぇと、このストーリー全体を通して不満というか、幾つか気になった点を羅列していきたいと思います。

まず、AIとか、仮想現実っていうのは、子供には理解出来るのかなぁ。
うーん、理解出来そうな気もするけど、正直微妙なところだと思いますね。
ゲームの中の世界を舞台にすることで、このマンガ家の、恐らく最もリスペクトしているのだろう、シャーロック・ホームズの世界での冒険が可能になったわけですが…。
ゲームの中の世界というのは、それだけリアリティのない世界なわけで…そこで危機感が薄れてしまうのを防ぐ為に、「誰かがゲームをクリアしないと君達は死んでしまう」と言ったのでしょうが、普通、いくら子供だってそんなん素直に信じないでしょ。
と、わたしは思いますけどね。
「まーたまたまた、ウマいこと言っちゃって。だってこれ、ゲームじゃん」って思いそうな気がしますね。

そして、折角各ステージを紹介したのだから、コナン達一行以外の子達が脱落していくシーンだって、あっても良いような気がしました。
ちょっとお約束すぎるよね。
コナン達にしたって、前半で少年探偵団のメンバー消えすぎ。
特に、灰原ファンのわたしとしては、あーんなヘボいシーンで消えた灰原が哀れでなりません。
もうちょっと、才知のきらめきを見せてから、最後の最後で消えて欲しかったなぁ。

でもって、蘭ね。
もう、ぶっちゃけ、彼女はいらない。
そりゃ、コナンにとってのイチバンは蘭なわけですが、彼女は本当に高校生として振舞っているのか?
ただの高校生としてではなく、コナン達小学生を保護すべき存在としての高校生として。
彼女は結局誰の事も助けていない上に、鈍いことこの上なし。
最後は確かに良いトコ持ってったけど、それまではコナンにひたすらくっついて歩き、メイン戦闘キャラとなっているようにしか見えません。
毎回思うことだけど、コナンって、ヒロインの蘭がイチバン魅力がないんだよね。
正直、園子や歩美ちゃんの方が、まだ魅力的ってくらい。


そうだ、あと、何よりの疑問が1つ。
この作品で、シンドラー(だっけ?)社長の先祖がジャック・ザ・リッパーで、それがバレるとマズイのよ、ってのが殺人の動機になっているんだけども…それって、そんなにマズイ?
だって、100年前ですよ?
100年以上前の殺人犯が先祖にいるって、そんなにマズイことかなぁ。
そんなの、言わないで、って言えば良いだけじゃん?
正義感に溢れていたって、わざわざ鬼の首をとったように吹聴して歩くようなことじゃないと思うんですが。
だって、本人ならともかく、数代前の先祖だよ?
ねぇ。
本人が人殺す方が、数倍マズイっつの。


トータルで言えば、かなり楽しめました。
アニメの中でも、この作品は、大人でも見られるものだと思います。
うん、面白かった。

動機が単純というか、人を殺すほどのことじゃない、ってのは結構萎えますけどね…。
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